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移転・保育室開室1年

2017年07月22日

昨年7月に、こどもクリニック中山医院として、瓜島町に移転・保育室を開室して1年となりました。

小児科医になってから、いつもほんとうは来たくないクリニックに抵抗なくきてもらうにはどうすればいいかを考えてきました。その考えを少しでも形にしたくて新しいクリニックにして始めました。

東京で仕事をしていた時から、病児保育の必要性を感じていました。夫婦で仕事をしながら子供を育ててきました。市内の保育園の一時預かりに助けられました。下の子が生まれる時も同じように助けられました。そんな気持ちから保育室を作りました。富士市こども子育て会議に参加して、3歳以下の保育所の少なさを知りました。少しでも役に立ちたいと思い、保育室を作りました。

1年経って、新しいクリニック、保育室は、ニーズに答えられているでしょうか。このことをスタッフと考えながら、これからも続けていきたいと思っています。

よろしくお願いします。

ワクチンの同時接種について思う事

2017年05月23日

今年・昨年と東京都で複数のワクチン液を1つのシリンジに混ぜてお子さんに接種していた事案が問題となりました。各ワクチンの添付文書には、「他のワクチンと混合して接種してはならない」という記載があります。その理由は、複数のワクチンを混ぜると、混ぜないで接種した場合と比較して、ワクチンの各成分に対する免疫がきちんとつくのか、強い副反応がでることはないのかなどが明確になっていないからです。

実際に、かつて海外でヒブワクチンをDPTワクチンと1本のシリンジに混ぜて接種した際に、ヒブワクチンの免疫原性が低下したという研究報告があります。

同時接種とは同じ受診機会に身体の異なる部位に複数のワクチンを接種することであって、1本のシリンジに複数のワクチン液を混ぜることではありません。同時接種については、ワクチン液を混ぜる場合と異なり、有効性や安全性において問題がないという情報が国内外で集積されています。

子どもがどんな順番で感染症にかかるのか予測はできません。予防のためには複数の病気に対する免疫をできるだけ早期につけることが望ましく、同時接種はそのための手段の1つです。確かに、複数の箇所に注射針を刺されるので、子どもは何度も痛がります。その負担を減らしてあげたいという気持ちは誰でも同じです。しかし、有効性や安全性が未確立な接種をお勧めすることはできません。したがって、複数のワクチンを混ぜて接種することはできません。

子どもたちの痛みという負担を軽減しようという思いは、小児科医すべてが思っている事です。諸外国では、日本の4種混合ワクチンに、Hibワクチン、B型肝炎ワクチンの加わった6種混合ワクチンが一般的です。早く国内でも諸外国のような安全性有効性の確立されている6種、7種、8種という混合ワクチンが使えるようになることを日々祈っています。

乳児に蜂蜜はいつからあげてよいか?

2017年05月02日

先日、乳児に蜂蜜を与えてしまい、ボツリヌス菌により死亡してしまった悲しいニュースがありました。では、1歳になれば、与えて良いのか否かと考えると、その保証もないことに気がつきました。

そこで、調べて見たところ、国立感染症研究所に資料がありました。

蜂蜜中にボツリヌス菌の胞子(芽胞)が含まれているおそれがあるので、蜂蜜は1歳未満の乳児に与えない。 乳児ボツリヌス症は、2~4カ月の乳児に最も多く、報告では、生後2ヶ月からや8カ月までの小児です。 日本製の蜂蜜は、ボツリヌス菌に汚染している確率は5%と言われます。
アメリカでは、蜂蜜の報告は少なく、コーンシロップ、水飴、砂糖など、完全に殺菌が施されていない天然甘味料からのボツリヌス菌の感染が多いようです。
しかし、上白糖や三温糖は、精製糖製造過程では紫外線により殺菌しているので、ボツリヌス菌が含まれているおそれはないそうです。

蜂蜜はいつからあげて良いかは、今まで言われていたように1歳で良い感じです。

母乳栄養児の腸内細菌は優れていた

2017年04月26日

腸管内にビフィズス菌が多いと様々な病気が起こりにくいこともわかっており、最近は、いろいろな種類のヨーグルトが売られていますね。

京都大学は4月7日、母乳栄養児の腸管内でビフィズス菌(乳酸菌)が特に多くなる仕組みを解明し、米科学誌「Cell Chemical Biology」に発表しました。ビフィズス菌は、1899年にパスツール研究所のTissierによって、母乳栄養児の糞便に多く観察される細菌として発見されました。授乳を開始すると直ぐに乳児の腸管はビフィズス菌優勢になりますが、離乳と同時にこの状態がなくなるのがわかっています。このことから、人の母乳にはビフィズス菌を増やすなんらかの因子が含まれていると予測されていました。解明されていなかったその機構を今回、解明したということです。

この研究をもとに、人工乳で母乳と同等にビフィズス菌を多くすることができると考えられています。

こどものインフルエンザでの死亡の多くは予防接種未接種児だった。

2017年04月25日

今シーズンは、10月から始まったインフルエンザの流行が、いまだに続いています。4年くらい前も流行がゴールデンウィークにかかりましたが、流行の始まりも遅かったので、このような流行の仕方は今まで一度もありません。流行が長くなると、ワクチンが有効であった年でも、効果が切れてしまい、罹患者が増えてしまいます。

さて、インフルエンザで死亡した小児は多くがワクチン未接種だったとの研究結果が報告されました。米国小児科学会(AAP)が4月3日、論文を紹介しました。

研究グループは、2010-2014年の4シーズン中にインフルエンザで死亡した小児(生後6カ月-17歳)の291例の記録を調査。291例のうちインフルエンザワクチンを受けていたのは26%で、ワクチンの有効性は65%と算定されました。

一方、基礎疾患のある高リスク児では、インフルエンザで死亡した153例のワクチン接種率は31%で、ワクチンの有効性は51%でした。このことから、高リスクでなくてもワクチンの効果が高いことが分かりました。

毎年のワクチン接種ですが、このような報告をみると、重要性が再確認できますね。

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