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院長講座「アデノウイルス感染症」

2022-11-02

アデノウイルス感染症はいわゆる「かぜ」の一種で、アデノウイルスの感染で起こる病気です。

このウイルスは51の型があり、一度感染しても免疫ができにくく繰り返しかかることもあります。

夏に流行する プール熱と流行性角結膜炎 は、アデノウイルス感染症の一種です。

感染力が非常に強く、

●せきやくしゃみなどで出た唾液から感染する「飛沫感染」

●唾液や涙や便、尿などがついたものを触って感染する「接触感染」

などが感染経路です。

ウイルスの型によって症状が異なり、大まかに以下の5つの症状で分けられます。

①高熱と結膜炎を伴うプール熱(咽頭結膜熱)

②目の充血や目やに・涙目などがみられる流行性角結膜炎

③高熱や咳や咽頭痛などの気道感染症

④腹痛、嘔吐や下痢などの胃腸炎

⑤排尿痛や血尿が出る出血性膀胱炎があります。

アデノウイルスには抗菌薬は効かないため、解熱剤などの対症療法が治療の基本となります。

予防は、通常の感染予防である手洗いとうがいが基本です。

また、タオルや食器などを共有すると、唾液や鼻水、涙などに含まれたウイルスが感染するので、共有はしないように。

便、尿からもウイルスが排泄されますので、おむつを替えたときには手指の消毒も大切です。

アデノウイルス感染症の中で、咽頭結膜熱(プール熱)と流行性角結膜炎のみ、出席停止となります。

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