院長講座「日焼け」
日焼けは紫外線によるやけどです。重症化すると、赤く腫れたり、水疱ができてひどく痛んだり
します。日焼けの面積によっては、熱が出たり、脱水症状を起こしてぐったりすることもあります。
小さな子どもは体表面積が小さいので、腕1本分の日焼けでも重症と見なされます。
たかが日焼けと油断してはいけません。強い紫外線に長時間さらされると皮膚の中までダメージが
進みます。広い範囲で赤くなったり、水疱ができたりします。水疱が破れると、細菌感染してあとが残ることもあります。早めに小児科や皮膚科を受診するようにしましょう。
また、ひどい日焼けをすると脱水症状を起こして、発熱、ぐったりするなどの全身の症状が現れる
ことがあります。
水分補給して涼しい場所で休ませても症状がよくならない場合は、急いで受診しましょう。
予防策として
●紫外線が強い季節に外出するときは、紫外線が少ない時間帯(10~15時以外)にする
●外出時は通気性のいい薄手の長袖・長ズボン、帽子をかぶらせる
●ベビーカーのほろを降ろす、日傘をさす
●日陰や屋根のある場所で、短時間過ごすだけにとどめる
●乳幼児用の日焼け止めを塗る
・赤ちゃん用であること ・SPFは15〜20程度、PAは++程度
・お湯や石鹸で落とせるもの ・口に入っても大丈夫な成分でできていること
・紫外線吸着剤が不使用のもの
日焼け後のケアとして
●冷たいタオルなどで患部を冷やします。冷えピタは、局所の熱を吸収するだけです。
必ず、皮膚に冷気をあたえてください。
●お湯につかると、日焼けした部分が痛むので、ぬるめの温度に設定したシャワーで洗い流します。
肌を刺激しないように水圧も弱くしましょう。
●日焼けした部分は乾燥しています。
(保湿ローションを塗らないとカサカサになってかゆみが出たり、
炎症がひどくなることがあります。)
医療機関へ受診の目安
●赤くなっている面積が広い ● 水疱ができている ● 皮膚がむけた
●特にぐったりして熱がある、脱水症状を起こしている場合は速やかな受診が必要です。
こどものクリニック中山医院 院長