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院長講座 「 子どもが頭を打った時 ~頭部外傷の判断ポイント~ 」
2026.06.16
子どもが転んだり落ちたりして頭を強く打つと、とても心配になりますね。
すぐに受診すべきか・・・ 自宅で様子を見て良いか・・・ 迷うことも多いのではないでしょうか。
頭を打った場合は、まずはお子さんの状態をしっかり観察することが大切です。
【 観察ポイント 】
①打った直後に大声で泣きだしたか
②その後はいつも通り遊んでいるか、嘔吐はないか、機嫌は戻ったか
③たんこぶができているか(たんこぶができていたら、保冷剤をタオルで包んで冷やしてあげてください)
④落ちた高さは何㎝くらい?どこをどのようにぶつけたか?
【 急いで医療機関を受診する、具体的な目安 】
①呼びかけても目を開けない
②ぼんやりしていて、意識がはっきりしない
③手足がガクガクと震えるけいれんが5分以上続いている
これらの症状が1つでもある場合は、頭の中で出血しているおそれがあります。休日や夜間であっても、すぐに救急外来を受診するか救急車を呼んでください。
【 元気なように見えても、受診が必要な項目 】
①受傷した時の状況が危険
・高所からの転落:2歳未満で約9m以上、2歳以上で約1.5m以上
・危険な交通事故:車との接触、ヘルメットなし、車から放り出された、車が横転した
・強い衝撃:高速で動く物体に頭がぶつかった
②頭部の外見に気になるサインがある
・たんこぶ(血腫)が大きい(3-5cm以上)
・頭に明らかなへこみがある
・耳や鼻から透明な水が出る(髄液の漏れ)
・目の周りや耳の後ろにあざができている(パンダの目徴候、バトル徴候)
・乳児の頭の頂上にある柔らかい部分(大泉門)が膨らんでいる
③以下の症状に該当する場合
・数秒~数分間でも意識を失っていた
・事故前後の記憶がない(健忘)
・複数回(繰り返し)吐いている
・激しい頭痛、または時間が経つにつれて『悪化する』頭痛
・(乳幼児で)機嫌が悪い状態が続いている
これらは、私が頭を打ったお子さんの診察の際に見ているポイントでもあります。このポイントは、世界中のデータに基づいた基準を参考にしています。具体的には、アメリカのPECARN基準、カナダのCATCH基準、イギリスのCHALICE基準で、元々頭部外傷の際のCT検査の必要性の基準です。いずれの基準も98~100%の精度であり、上記のポイントに当てはまらないということは、CT検査が必要ないということになり、つまり、頭蓋内の出血や損傷がほとんどない、ということになります。
院長 中山豊明
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