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5歳児の肺炎球菌ワクチン追加接種

2017-03-16

みなさん、乳児期に接種した肺炎球菌ワクチンには7価と13価があることをごぞんじでしょうか。肺炎球菌にはたくさんの種類の菌があって、7価はそのうちの7種類、13価は13種類の菌をカバーしているワクチンです。

肺炎球菌ワクチンの定期接種は、開始時は7価のワクチンで開始され、2013年11月から13価へ切り替わっています。ですので、現在の年齢が約5歳以上のお子さんは、7価のワクチンが接種されたので、現在の13価のワクチンを接種しているお子さんに比べ、6種類の肺炎球菌の免疫がついていない状態となります。これを予防するため補助的追加接種といって13価の肺炎球菌ワクチンを1回接種する方法があります。

昨日、この補助的追加接種の対象となりうる5歳の子どもを持つ母親2793人を対象に行われた調査結果が発表されました。その結果、補助的追加接種の対象となる、7価しか接種していない5歳児が84.5%存在することが明らかになりました。さらに、肺炎球菌ワクチンの補助的追加接種について、82.9%が「知らなかった」と回答しています。

補助的追加接種は、任意接種(自費)となりますが、肺炎球菌による感染症は、副鼻腔炎、急性中耳炎、肺炎、菌血症や髄膜炎などの重篤な合併症を引き起こし、特に髄膜炎をきたした場合は2%の子どもが死亡し、10%に難聴や精神発達遅滞、四肢の麻痺やてんかんなどの後遺症を残すといわれるものですので、是非接種することをお勧めします。5歳といえば、MRワクチンのⅡ期の時期です。合わせて接種を考えて見てください。

母子手帳の肺炎球菌ワクチンの記録を見てください。プレベナー7となっている方が補助的追加接種の対象者です。プレベナー13となっている方は、すでに13価のワクチンを接種しています。

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