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予防接種の目的

2017-10-27

はしかは、空気感染で感染し、最近まで日本国内での死亡者も見られていた病気で、有効な抗生剤などの治療法のない病気です。MRワクチン接種の強化で、国内での発生数もほぼ見られなくなり、日本は、はしかの制圧国となっております。さて世界保健機関(WHO)は26日、全世界で2016年のはしかによる死者数が推定9万人となり、初めて10万人を切ったと発表しました。2000年の死者は55万人以上だったものが、急激に減少し、専門家は「予防接種の普及が信じ難い効果を上げている」と指摘しています。2000年以降、推定55億回分のはしかワクチンが子どもに提供されており、世界的に予防接種が普及してきた結果と考えられます。一方でナイジェリア、インド、パキスタン、インドネシアなどでなお2千万人以上の子どもが予防接種を受けられておらず、課題だとしています。

このことからわかるように、予防接種は、個人の単位では、自分たちの身を守るためですが、国、地球単位では、病気の制圧を目的に行われています。

専門家は「予防接種は年平均130万人の生命を救っている。このペースで進めば、われわれが生きている間のはしか完全制圧も可能になりそうだ」と述べています。

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