インフォメーション

小児肺炎球菌ワクチンの追加接種

2013-12-18

11月1日に、小児肺炎球菌ワクチンが、それまで使用されていた7種類の肺炎球菌の感染が予防できるのもの(7価肺炎球菌ワクチン:プレベナー)から、それに6種類の肺炎球菌を加え13種類の肺炎球菌の感染が予防できるもの(プレベナー13)に変わりました。

肺炎球菌という菌は90種類以上あり、ワクチンはすべての肺炎球菌に有効ではないのですが、7種類だけにしか効かない「7価肺炎球菌ワクチン」でも、肺炎球菌による髄膜炎を75%減らすことが出来ました。しかし、今度は、ワクチンに含まれていない侵襲性肺炎球菌による髄膜炎が相対的に増えてしまいました。そこで、さらに、髄膜炎を起こす頻度の高い6種類を加え、13種類の肺炎球菌を入れた13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー13)が作られたわけです。

7価ワクチンで途中まで受けているお子さんは、残りを13価ワクチンで受ければ、新たに加えられた6種類に対しても効果があることは、既にプレベナー13に切り替わっている諸外国での成績でわかっていますので、13価ワクチンを最初から打ち直す必要はありませんし、現に11月1日以降は13価ワクチンを接種しています。

 既に4回の接種が終わっている幼児はどうするのか・・・・が問題になる訳ですが、13価ワクチンでの追加接種1回で、加えられた6種類の肺炎球菌に対する効果は確認されているので、追加で受けるなら1回だけ注射することになります。

諸外国では、このような接種も定期接種として公費負担で打てるのですが、予防接種後進国の日本は認めてもらえませんでした。しかし、諸外国の例をみても有効性はわかっていますので、是非自費でも接種をお勧めします。

中山通信の記事一覧へ