院長講座「あせも」
2021-05-31
あせもは、夏に多くみられる皮膚トラブルのひとつで、大量の汗をかくことで汗腺が詰まり、皮膚内に汗がたまって生じます。
こんな書き方をすると汗が悪者のように思われてしまいますが、汗の成分はその9割が水分で、残りも塩分やミネラルなど、体にとって必要なものばかりで、けっして汗そのものが不衛生というわけではありません。
むしろ皮膚を乾燥から守ったり、体温を調節したりするなど、私たちの体にとって重要な役割を担っています。とくに夏は汗をかくことで体温を下げる効果があるため、汗はきちんとかいた方が良いのです。
ただ、たくさん汗をかいた後、放置するとあせもなどの皮膚トラブルを引き起こすため、自分で汗をふけない小さな子どもは特に、あせもができやすくなります。
では、子どものあせもはどうやって治しましょうか。
●おむつはこまめに取り替える
●直接肌にあたる衣類は、吸水性・通気性が高いものを選ぶ
●定期的に、汗をかいていないかチェックする
●汗をかいたら、こまめに乾いたハンカチやタオルでやさしく拭き取る
●大量に汗をかいたら、ぬるめのシャワーや沐浴で汗を流す
●かゆみが強い場合は、冷たいタオルなどで冷やす
適切なスキンケアであせもはある程度治りますが、ひどい場合には、
ステロイド外用剤の使用が必要です。
こどものクリニック中山医院 院長