~ 中山通信 ~ 「溶連菌感染症とは?」
2024-05-25
溶連菌感染症は、「溶血性連鎖球菌」という細菌の感染によって、引き起こされる病気です。「溶血性連鎖球菌」には、いくつかの種類が存在しますが、特に感染症を起こす頻度が高く、一般によく知られているのが「A群溶血性連鎖球菌」です。
この菌が、のどに感染し、咽頭痛、痒みのある発疹、発熱などを引き起こします。特に強い咽頭痛や、これらの症状などから疑われた場合、のどの検査をして診断を確定します。
成人での感染も見られますが、小児の、とりわけ学童期が最も感染しやすい時期になります。治療としては、抗生剤(特にペニシリン)がよく効くので、内服により1、2日で軽快しますが、抗生剤の内服は長く内服する必要があります(ペニシリンでは、10日間)。これは溶連菌には、腎炎やリウマチ熱といった合併症があり、10日間の内服でこれらの合併症が、ほぼ予防できるからです。
感染経路は、飛沫感染ですので、一般的な気道感染症と同様に、うがい、手洗いなどで予防します。
中山医院 院長 中山豊明