~栄養士講座~ 「冬のノロウイルス食中毒に注意しましょう」
2024-11-26
ノロウイルスによる食中毒は、11月~2月に集中して発生していて、年間の原因別食中毒の患者数で1位です。これは、1度発生すると大規模な食中毒になりやすいからです。ノロウイルスは、非常に強い感染力があり、少量でも手や指、食品などを介して口から入ると、体内で増殖して腹痛やおう吐、下痢などの食中毒症状を引き起こします。主な感染経路は
1.経口感染
ノロウイルスに汚染された食品を、加熱不十分で食べた場合に起きます。また、ノロウイルスに感染した人が調理したことで、手から食べ物にウイルスが付着し、それを食べることなどで二次的に感染することもあります。
2.接触感染
感染者のふん便やおう吐物に直接触れて、手や指にノロウイルスが付着することで感染します。また、感染者が排便後に十分に手洗いをせずに触れたトイレのドアノブを介しても起こります。
3.飛沫感染
感染者のおう吐物が床に飛散した際などに、周囲に居てノロウイルスの含まれた飛沫を吸い込むことで感染します。
4.空気感染
感染者のふん便やおう吐物が乾燥し、付着した埃とともに空気中を漂い、これを吸い込んだことで感染します。
ノロウイルスは85℃で1分間以上の加熱または塩素消毒液による消毒で死滅します。適切な消毒、対処をして、ノロウイルスを「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「広げない」の4つをポイントにして感染対策をしましょう。
メイプル薬局管理栄養士 佐野文美