~院長講座~「熱性けいれんの対処法」
2024-02-25
Q 熱性けいれんの対処法について教えてください
熱性けいれんは非常にポピュラーで、6ヶ月から6歳の13~30人に1人 の割合で見られます。
乳幼児の脳の細胞は未発達で、わずかな刺激で脳の細胞が過剰興奮して、それを抑制する働きも未発達なために起こると考えられています。
お子さんがけいれんした時は慌ててしまいますが、落ち着いてよく観察をします。
舌を噛むことを恐れて、無理に口を開け指を突っ込むことは、絶対にしてはいけません。これは舌を押し込んで気道を塞ぎ、窒息する恐れがあるためです。
● 衣服を緩めて平らなとこに寝かせ、吐いたものが詰まらない様に顔は横向きに
● 落ち着いてけいれんの時間を計りましょう
● 体の突っ張り方やふるえ方が左右対称かどうかをチェックしましょう
熱性けいれんであれば、何も特別なことをしたり薬を使ったりしなくても、数分以内に自然に止まります。 脳に障害をおこすこともありませんし、命に関わるようなことはありません。
● 10分以上けいれんが続く時
● 意識が戻らない時
→救急受診が必要です。
また、けいれんがおさまり、意識が戻っていても、熱を伴うけいれんは鑑別疾患に髄膜炎など緊急の病気も含まれるので、早めの受診をしてください。
中山医院 院長 中山豊明