2025.06.25
~栄養士講座~「熱中症になりやすい人なりにくい人の違いは何だろう」
暑くなってきましたので、熱中症にならないためにはどのような予防があるのでしょうか。同じ環境下に居ても、熱中症になる人とならない人がいるのはなぜか、考えたことはありますか?
例えば、小学校の体育の時間に熱中症が起きたとします。この時間が、4時間目の昼食前の場合は、朝食の状況が熱中症リスクの要因として関係してきます。
座っているだけでも汗が出てくるような環境でなければ、通常、朝食をしっかり食べていればお昼前まで熱中症のリスクは低いと考えられます。これは、食べたものが消化されずに、胃や小腸の中に残っているからです。朝食で摂った塩分が残っていれば、水を飲むだけでも汗で失った水分と塩分を補えて、糖質が残っていればエネルギー源となります。
朝食を食べていない、バランスが偏っている、量が少ない、早朝に食べて胃の中に残っていないと水を飲むだけでは対処できずに、熱中症を引き起こすリスクが高くなります。
このように、食事の量、内容、タイミングが熱中症のリスクに関係しています。朝食をしっかり食べて、3食欠かさずに食事をすることが熱中症予防に繋がりますので、大人もこどもも、暑さに負けずに食べるようにしたいですね。水分補給だけではなく、食事も大切です。
メイプル薬局管理栄養士 佐野文美