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栄養士講座「朝ごはんが大切な理由」

2022年03月29日

春めいた気温になってきましたね。
人間は太陽が昇り、朝になると活動を始め、夜になると眠るという一日のサイクルがあります。朝昼夕の生活のリズムがきちんと整っていると、しっかり活動ができ、勉強や、運動も活発に行うことが出来ます。
重要なのは、朝決まった時間に起きることと、朝ごはんを食べることです。朝起きて、太陽の光を浴びて、朝ごはんを食べることで、体のスイッチが入り、体が目覚めていきます。料理の匂い、よく噛むことで胃や腸も目覚めて、脳の働きも活発になり、体全体が活動モードになります。朝ごはんには、主食・主菜・副菜をそろえるようにしたいですね。それぞれ、炭水化物、たんぱく質、野菜類、海藻、きのこなどを主体とした料理を考えます。パンやおにぎりだけといった食事になりがちですが、おかずをしっかり食べることが大事です。なぜなら、炭水化物をエネルギーに変えるには、他のビタミンなどの栄養素が必要だからです。食欲がないようであれば、みそ汁などの汁物に、野菜や豆腐、鶏肉などを入れて、一皿で食べる工夫も良いでしょう。
朝ごはんをしっかり食べて、元気な一日を過ごしましょうね。

 

メイプル薬局管理栄養士 佐野文美

院長講座「5歳から11歳のコロナワクチン」

2022年03月03日

3月から、いよいよ我が国でも、5歳から11歳の、新型コロナワクチン(以下小児用コロナワクチン)が始まることになりました。アメリカの新型コロナウイルス感染症と、小児のコロナワクチンのデーターをご紹介いたします。

小児の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、日本でも小児の感染例が多くみられるようになってきましたが、アメリカでは感染が急拡大し、昨年11月の段階で、子どもの感染者数は630万人、入院が2万4000人以上、うち3分の1は、集中治療室での治療が、必要でした。感染後、特に小児に起こる多系統炎症性症候群(MIS-C、色々な臓器が炎症をおこしてしまう症候群)を、起こした子供(主に10歳以上)は、5000人以上でした。死亡者は、10月時点で約600名となっています。入院した小児例は1000人に4人、死亡した割合は10000人に1人となります。また、重症例、死亡例のほとんどは、基礎疾患のある子供であると、報告されています。

一方、日本での小児用コロナワクチンは、ファイザー-BioNTech社製の小児用ワクチンが用いられます。このワクチンは、アメリカでは、これまでに870万回以上の接種が行われ、このワクチンの安全性を、リアルワールドデータで検討した結果が、米疾病対策センター(CDC)発行「Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)」12月31日号に、掲載されています。平均年齢は8歳で、大半(97.6%)は、深刻なものではなく、注射部位の痛みや、一過性の倦怠感、頭痛などが主でした。深刻な有害事象は100件の報告がありました。その100件の平均年齢は、9歳で、最も多い深刻な有害事象は、発熱の29件で、続いて嘔吐が21件、心筋炎が15件であり、発疹や痙攣なども報告されていました。心筋炎はいずれも軽症で、特別な治療を必要とせず軽快しています。ワクチン接種で、医療を必要とした割合は、報告事例の1.1%で、入院に至ったのは0.02%でした。死亡は5歳と6歳の女児の2例が報告されていますが、いずれもワクチン接種前の健康状態が、脆弱で、ワクチン接種と死亡の因果関係を示すデータは、ありませんでした。

アメリカのデーターですが、10000人に1人の子供がCOVID-19で死亡していることは大きく、ワクチンへの期待が大きくなります。しかし、日本ではまだ小児例での死亡はなく、人種差など何らかの要因でこの差があるかもしれませんが、ワクチンの必要性に疑問が残ります。少なからず、上記のデーターから基礎疾患、悪化因子のある児は、ワクチン接種が必要と考えて良いと思います。

こどものクリニック中山医院 院長

栄養士講座「もしもの災害に備えましょう」

2022年02月28日

暦上では春が近づいてきました。

皆様のご家庭では災害時の備えとして、食品などの備蓄をしていますか。
大きな災害時には、物流機能が停止し、食品が手に入りにくくなります。電気・水道・ガスなど、ライフラインの停止もあるかもしれません。そこで最低 3~7日間×家族分 の食品の備蓄が必要といわれています。非常食と呼ばれる、アルファ米や、長期保存食品と併せて、普段日常使用していて、災害時にも食べられるものを、ローリングストック(普段の食品を少し多めに買い置きして、食べたら買い足すこと)をしておくことが大切です。
必需品は水です。 1人1日3ℓ程度×日数×家族の人数分 用意 しましょう。赤ちゃんや、高齢者などの配慮が必要な人のものを、選んでおくことも重要です。粉ミルクや液体ミルク、哺乳瓶や紙コップ、使い捨てスプーンを入れておきます。レトルトの離乳食も備蓄が推奨されています。他にも、好きな食品や飲み物など、普段から食べているものを入れておくと、安心感が得られるといわれています。
賞味期限を見ながら、上手に備蓄してもしもの災害に備えましょう。

メイプル薬局管理栄養士 佐野文美

栄養士講座「栄養素の組み合わせが大切です」

2022年02月03日

酷寒の日が続いていますが、元気にお過ごしでしょうか。

毎日の食事から摂っている栄養素は、単独で働くのではなく、栄養素同士が複雑に関係しあって役割を果たしていることを知っていますか。
効率よく栄養を吸収したり利用したりするには、多くの栄養素をバランスよく摂る必要があります。例えば、貧血予防に鉄分を摂取するときには、ビタミンCと組み合わせることで体内での吸収率が上がります。また、骨を強くするカルシウムは、ビタミンDによって吸収率が高まります。他にも、吸収の効率を上げる栄養素の組み合わせはたくさんありますが、大切なのは様々な食材を使って偏った食べ方をしないことです。炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、無機質(ミネラル)を6大栄養素といいますが、これに食物繊維をプラスすると、より良いといわれています。
炭水化物ばかりになったり、たんぱく質だけ、野菜だけになったりしないようこころがけて、バランスよく栄養素を摂取しましょう。

 

メイプル薬局管理栄養士 佐野文美

院長講座「遅れている日本のワクチン事情」

2022年01月24日

就学前(5-6歳)の3種混合ワクチンについて
2000年代以降、百日咳患者の増加が世界的に問題となっています。
百日咳に対する抗体(免疫)が含まれる予防接種として、多くの人は0歳時に3種混合ワクチン(現在は4種混合ワクチン)を3回接種し、1歳時に追加接種し、合計4回接種をします。その効果もあり、1歳代の抗体保有率は90%を超えています。従来この抗体保有は、大人になるまで保持されるとされてきましたが、4回のワクチン接種終了後抗体保有率は減少し、5-6歳では30%以下になっていることが最近の研究で分かってきています。

その後、5歳以降は再び抗体保有率が上昇しますが、これは自然感染によるものと、考えられています。実際、日本における年齢別の報告数を見てみると、おおよそ6-14歳の人で多くなっています。もし6-14歳の子たちで流行してしまうと、重症化してしまう人は少ないものの、小中学校での集団感染が起こり、しばしば、地域的な流行が起きてしまいます。この流行から、ワクチン未接種の乳児(特にその子たちの弟、妹)に感染してしまった場合、命に関わってしまうこともあります。このことから、多くの先進国ではすでに、百日咳含有ワクチンの接種が就学前・学童期に組み込まれているのです。

 

不活化ポリオワクチンについて
ポリオについてですが、ポリオウイルスとは、急性灰白髄炎の原因となるウイルスで、重症な場合、手足の麻痺などの後遺症を引き起こすウイルスです。現在ワクチンの開発により、世界的にポリオ発生報告数は、大幅に減少しています。日本では従来「経口生ポリオワクチン(OPV)」が流通しておりましたが、2012年に安全性の高い「不活化ポリオワクチンIPV」に切り替わり、現在は、4種混合ワクチン(DPT-IPV)に含まれ、多くの方がIPVを接種されています。IPVは、OPVよりも抗体保持が低く、IPVで接種を勧める場合、幼児期での追加接種のほうが長期的に抗体保持されやすいとされているため、幼児期での追加接種が必要です。すでに多くの国で、4歳以降の追加接種は導入されておりますが、日本ではまだ、定期接種では行われておりません。ポリオの自然発生報告は、アフガニスタン・パキスタン・ナイジェリアで、報告されているのみで、日本での報告はありません。しかし、海外から持ち込まれる可能性はゼロではありませんし、実際に、国内の下水から、ポリオウイルスの検出の報告もあります。

アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、フランスなどの先進国の国々では就学前(5歳時)に、3種混合ワクチン、ポリオワクチンの追加接種が定期接種(公費負担)として、何年も前から行われています。残念なことに予防接種行政の遅れている日本では、まだ行われておりません。乳児の百日咳の危険をなくすため、そしてポリオウイルスの感染の危険はまだあるため、就学前の、これらのワクチンの接種を、おすすめしております。

こどものクリニック中山医院 院長

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