栄養士講座「夏の食べ物と作用」
暑い日が続いていますね。
早くも夏バテや暑気あたりなどの症状が出ている方もいるのではないでしょうか。
旬の食材を摂る事は気候や風土を考えた上でとても良いとされています。夏が旬の食べ物にはどんな作用があるでしょうか。
●『きゅうり』・・・ 熱を冷まし、余分な水分を排出する作用があります。暑気あたりに良いとされ、胃腸が弱っている場合は加熱して食べると良いです。
●『オクラ』・・・ 熱を冷まし、ネバネバ成分が胃の粘膜を保護して胃の働きを助けてくれます。
●『スイカ』・・・ 体内にこもった熱を冷ます清熱作用と、水分調節作用があります。ただし、体を冷やすので胃腸が弱っている時や冷え性、下痢体質の人は食べ過ぎに注意しましょう。
他にも、アスパラガス(初夏頃)、とうもろこし、トマト、なすなども旬の野菜です。汗とともに失われがちなミネラルを食材から摂れるようにしたいものです。また、卵や豚肉などに多いビタミン群を摂ると糖質がエネルギーに変わりやすくなり、スタミナ増強につながります。たんぱく質も忘れずに摂ってくださいね。
夏も元気に過ごすため、バランスの良い食事を目指しましょう。
メイプル薬局管理栄養士 佐野文美
院長講座「食中毒にご注意ください」
食中毒の主な原因である細菌は、気候が暖かく、湿気が多くなる梅雨から夏にかけて増殖が活発になります。とりわけ、
- 食肉に付着しやすい
・「腸管出血性大腸菌(O-157、O-111など)」
・「カンピロバクター」
- 食肉のほか卵にも付着する
・「サルモネラ」
による食中毒の発生件数が目立ちます。
食中毒は家庭で発生することも珍しくありません。
特に肉や魚には、食中毒の原因となる菌やウイルスがいることを前提として考え、その取り扱いに気を付けましょう。
厚生労働省では、
「食中毒菌を『つけない』『増やさない』『やっつける』」
を食中毒予防の3原則として掲げています。食中毒の原因菌やウイルスを食べ物につけないよう、こまめに手を洗いましょう。包丁やまな板など、肉や魚などを扱った調理器具は使用するごとに洗剤で洗い、できるだけ殺菌するようにします。
また肉や魚の汁が他の食品に付着しないよう、保存や調理時に注意が必要です。細菌の多くは10℃以下で増殖のペースがゆっくりとなり、マイナス15℃以下で増殖が停止します。
☑肉や魚、野菜などの生鮮食品は購入後、すみやかに冷蔵庫に入れてください
☑庫内の温度上昇を防ぐため、冷蔵庫のドアを頻繁に開けることや食品の詰め込み過ぎはやめましょう
☑ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅するので、しっかり加熱して食べましょう
☑肉や魚、卵などを扱った調理器具は洗って熱湯をかけるか台所用殺菌剤を使って殺菌しましょう
こどものクリニック中山医院 院長
栄養士講座「便秘について知っておきたいこと」
梅雨時期になりました。体調管理は出来ていますか?
食べ物を食べると、栄養の大部分は小腸で吸収、その残りは大腸へ送られます。水分は小腸と大腸で吸収されるので、大腸を移動している間にどんどん吸収されて、便塊を作り、排便されます。
排便の回数は1日2~3回から2~3日に1回くらいまで、人によって幅があるため、排便習慣で全く苦痛が無ければ必ずしも便秘と考えなくても良い場合があるとされます。
便秘の原因は様々で、
便を押し出す力が十分でない
食事の摂取量が少ない
病気のため などがあります。
便秘予防には、規則正しい食習慣を持つことが大事です。食事量が少なくて、食物繊維の量が減ってしまうことで便秘になることも。食物繊維以外にも、水分や脂質を適量摂取しているかも気にしてみてください。腸内環境も大切です。プロバイオティクスとは、有益な効果を与える微生物(乳酸菌やビフィズス菌など)のこといい、腸内環境の改善に役立つといわれています。これらは摂ってすぐに効果がでるわけではなく、継続的に摂取することが良いとされています。
メイプル薬局管理栄養士 佐野文美
院長講座
入園・入学・進級をむかえた親子も多いこの季節。
入園・入学となると、初めての環境で変化を大きく感じたり、分からないことや初めてのことだらけで不安や心配になる時期だと思います。そんな様子を見守る親御さんも試練の時期ですね。
でも、こどもたちの適応力は、我々大人より遙かに優れています。
最初は、不安がいっぱいで親御さんからなかなか離れられないお子さんでも1ヶ月も経つと新しい生活にも慣れて不安がなくなっていくことがほとんどです。
幼いこどもはこころの面で親御さんと一体化しています。徐々に成長しながら親御さんから離れていきます。初めのうちは親御さんが近くにいないと遊べなかった状態から、少し離れて遊び、不安になると振り返って親御さんの微笑んだ顔を確認して安心し、また遊ぶ…そんな経験がありますよね。
保育園や幼稚園や小学校に通い始めるこの時期、朝は泣きながらお別れしても毎日一度はしっかり抱きしめてあげて、楽しくお話しして、そうすることで不安がなくなってきます。
「こどもを甘やかしたから離れられないのではないか」と考えてしまうこともあるかもしれません。でもそれはこどもの不安を強くしてしまいます。しっかりとメリハリをつけて、朝は元気にバイバイをして、帰宅後は楽しくお迎えをしてください。
でも長期に渡り、どうしても登園、登校できないこども達も居ます。
そんなときはご相談ください。
こどもには、こどもの社会があります。お友達との生活の中でこどもなりの社会性を学ぶことが成長です。それはすでに3歳前からあります。こども同士の社会に慣れることがこども達の成長にとても必要なことだと考えています。
新学期はそんなこどもの社会デビューの素敵な季節ですね。
当院でも未就園児の社会デビューのお手伝い《幼児教室ちびっこ》を通年開催しています。親子で通う集団生活の第一歩のお教室です。週に一度親子で登園して、保育士やお友達と様々な活動(読み聞かせ・英会話・リトミック・制作・季節の行事など)を2時間程行います。
また、様々な年齢に合わせたお教室も開催しております。ベビーマッサージ、一時預り保育《HinataClub》、リトミック教室などもございます。ご興味のある方はHPをごらんください。
こどものクリニック中山医院 院長
栄養士講座「好き嫌いをなくそう」
新緑の芽吹く季節です。
お子さんの食事の困り事の中で、好き嫌いが多いという相談がよくあります。
〇〇が嫌い!といっても、本当にその食品が嫌いなのでしょうか。
初めてその食品を食べた時に、
味やにおいが苦手だったり・・・ 食感が嫌だったり・・・
と、悪い印象があって食わず嫌いになっていませんか?
その時と違う味付けや料理にしてみるなど、挑戦してみてください。
例えば、匂いの強いものは みそ煮・トマト味・カレー味 などにすると
食べやすくなりますね。
・本当に美味しい旬の時期に食べてみる
・お手伝いをしてもらって一緒に料理をする
・野菜などを育てる・好きな味付けにする・盛り付けを工夫する
などもお子さんと一緒にしてみてください。
食事の前にお腹がすいていることも大切です。
間食でお菓子を食べ過ぎたり、運動不足だったりすると食欲がわきません。
美味しく食べるためにも、規則正しい食事と適度な運動を取り入れましょう。
嫌な体験があって苦手になった食品は、楽しい体験を通して好きな食べ物に
変わる場合もあります。長い時間をかけて取り組んでみましょう。
メイプル薬局管理栄養士 佐野文美