はしかに注意
今日は、市内の学校で入学式が多いようで、クリニックに来る間も、親御さんと新一年生が一緒に歩いている姿をたくさん見かけました。あいにくの雨になってしまいましたが、元気な足取りが明るく見えました。
さて、先日、MRワクチンの話でも少し触れましたが、はしかの患者さんの発生のニュースが後を絶ちません。幸い富士市ではしばらく見られていませんが、現在、国内のはしかの患者さんは主に東南アジアに旅行した患者さんが持ち込むケースがほとんどです。先日も、茨城県の方でインドネシアから帰国された方から始まって、周囲に広がった連絡をもらいました。
はしかは、感染力が非常に強く発生するとすぐに周囲に流行を作ってしまい、重症化しやすい病気ですので、発生すると保健所が対応する事になっております。場合により家族も含めた生活の制限もありえる病気ですので、MRワクチン(特にⅡ期)の接種時期になりましたら、接種を忘れないようにお願いします。
5歳児の肺炎球菌ワクチン追加接種
みなさん、乳児期に接種した肺炎球菌ワクチンには7価と13価があることをごぞんじでしょうか。肺炎球菌にはたくさんの種類の菌があって、7価はそのうちの7種類、13価は13種類の菌をカバーしているワクチンです。
肺炎球菌ワクチンの定期接種は、開始時は7価のワクチンで開始され、2013年11月から13価へ切り替わっています。ですので、現在の年齢が約5歳以上のお子さんは、7価のワクチンが接種されたので、現在の13価のワクチンを接種しているお子さんに比べ、6種類の肺炎球菌の免疫がついていない状態となります。これを予防するため補助的追加接種といって13価の肺炎球菌ワクチンを1回接種する方法があります。
昨日、この補助的追加接種の対象となりうる5歳の子どもを持つ母親2793人を対象に行われた調査結果が発表されました。その結果、補助的追加接種の対象となる、7価しか接種していない5歳児が84.5%存在することが明らかになりました。さらに、肺炎球菌ワクチンの補助的追加接種について、82.9%が「知らなかった」と回答しています。
補助的追加接種は、任意接種(自費)となりますが、肺炎球菌による感染症は、副鼻腔炎、急性中耳炎、肺炎、菌血症や髄膜炎などの重篤な合併症を引き起こし、特に髄膜炎をきたした場合は2%の子どもが死亡し、10%に難聴や精神発達遅滞、四肢の麻痺やてんかんなどの後遺症を残すといわれるものですので、是非接種することをお勧めします。5歳といえば、MRワクチンのⅡ期の時期です。合わせて接種を考えて見てください。
母子手帳の肺炎球菌ワクチンの記録を見てください。プレベナー7となっている方が補助的追加接種の対象者です。プレベナー13となっている方は、すでに13価のワクチンを接種しています。
MRワクチン2期
年長さんに対するはしか・風疹混合ワクチン(MRワクチン)の第2期の接種期限は3月いっぱいです。
今年はこのワクチンが現在不足気味のようでこの時期いわゆる駆け込み需要のため一層品薄になることが危惧されます。対象の方はお早めにお願い致します。
はしかはたった1人の患者さんから集団発生を引き起こします。現に先月も三重県でありました。はしかがほとんどの先進国で撲滅宣言が出ている病気です。つまり、外国では見ることのない病気になっている国もあるということです。日本もだいぶみなくなりましたが、まだいるということです。
私の世代ですとまだ多くのはしか患者さんを診ています。脳炎や重症肺炎で死亡された方や、死に至らずも完全に植物状態なってしまったお子さんも記憶に残っています。はしかは。重度の合併症をおこさなくとも、重症の病気ですので、はしかにかかる子供はもう見たくありません。はしかにかかる方の大半はワクチン未接種か1回のみの方と思います。第2期もきわめて大切ですのでお忘れないようにお願いします。
インフルエンザワクチン接種の接種回数に関して
インフルエンザの流行が他の都道府県では、始まっており、今年は流行が早まりそうです。流行が早まりそうな話は先日のつぶやきでお知らせしましたが・・・。
それに伴って、インフルエンザ予防接種を希望される方が増えておりますが、時々、2回打った方が良いのか、1回で良いのかという質問を受けます。それに関しての私見をお話ししたいと思います。
まず、WHOは、季節性インフルエンザワクチンを推奨していますが、WHOやアメリカなどと日本では推奨している接種回数が異なるのが現状です。WHOやアメリカなどは、原則が2回接種なのは日本と同じですが、9歳以上の小児や、近年確実にインフルエンザにかかった方、毎年ワクチン接種をしている方は1回接種でも良いとしています。日本では、現在は、13歳未満の方は抗体の上昇をより確実とするため、2回接種となります。13歳以上の方は1回接種でも抗体上昇がみられるため、1回接種となっています。
これは考え方の問題で、WHOなどは接種した人のほとんどが抗体の上昇を認めるから1回の接種でよいですよ。という考え方、日本は、明らかに1回より2回接種のほうが抗体の上昇が100%に近くから2回接種ですよ。という考え方です。
日本小児科医会の東京都と神奈川県のグループ、慶応大学医学部小児科のグループなどがデーターを出していますが、1回接種より2回接種のほうが優位に抗体上昇を認めています。
日本は2回接種を認めていて2回接種することができる国なので、せっかくですから2回やっていただいた方が良いと私は考えておりますし、2回接種ができなくても1回だけでも接種していただくことをおすすめいたします。
子どものビデオゲーム、「やりすぎ」は何時間から?
ビデオゲームをすると、子どもの運動技能や反応時間、さらには成績も高まる可能性があるが、やりすぎは社会的・行動的な問題につながる可能性があるとの研究結果が報告されました。
本研究を実施したデル・マール病院(スペイン、バルセロナ)放射線科のJesus Pujol氏は、「7~11歳の子どもでは週1~9時間のゲームは安全と思われるが、9時間以上は勧められないと「Annals of Neurology」という医学雑誌から論文を発表しました。
今回の研究では、スペイン・バルセロナに住む親に、7~11歳の男女2,400人超のビデオゲームの習慣を報告してもらい、その結果、小児の約6分の5は週に1時間以上ゲームをする「ゲーマー」で、残りは「非ゲーマー」でした。どの年齢でも、ゲーマーは週に平均約4時間ゲームをし、男児は女児よりも週2時間近く多いという結果でした。
ゲーマーは非ゲーマーよりも反応時間が早く、小児260人の脳MRIによると、ゲームをすることは、大脳基底核の白質の変化と、学習と脳の回路との伝達の改善に関連していました。ただし、週2時間以上ゲームをする小児(主に女児)では、運動機能はわずかに改善したのみでした。
ゲーマーは成績も有意に高い結果でしたが、作業記憶や注意力は非ゲーマーよりも良いわけではありませんでした。ゲーム時間が長い小児ほど睡眠時間が少なく、ゲームに関連する技能向上は週8時間ほどで限界に達しはじめ、週9時間以上になると、他の小児との衝突など社会的行動の問題が生じる可能性が高胃という結果でした。